[C#入門]第3回 変数について理解しよう(1)

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はじめに

前回の記事では、以前に作成したプロジェクトを開く方法と、コンソールアプリケーションプロジェクトの構成について説明しました。

開発環境は整ったはずですので、これからC#について学習していきます。

今回は、C#における変数の使用方法とデータ型、代入の方法について学習します。

変数とは

プログラミングを行う上で、欠かすことができないのでが変数です。

プログラミングにおける変数は、中学校や高校で習った変数と同様に、データを格納するためのものです。

ただし、C#で使用できる変数には、数値以外にも文字や日付などのデータも格納することができます。

変数を使用するには、「これから変数を使用します」という宣言をする必要があります。

変数の宣言は以下の書式で行います。

書式:C#における変数の宣言
データ型 変数名;

データ型、というのは変数に格納できるデータの種類を表します。数値型や文字列型など様々な種類があります。よって変数のデータ型とに入れるデータの種類は一致させる必要があります。一致していない場合はエラーになります。

次に変数名ですが、これは自由につけることができます。変数名として使用できる文字には以下のものがあります。

  • アルファベットa〜z, A〜Z
  • アンダースコア記号(_)
  • 全角文字(あ、愛、アのような全角文字を使用できます)
  • 数字(ただし、変数名の先頭には使用できない)

また、あらかじめC#のキーワードとして登録されているもの(予約語といいます)は使用することができません。例えば for や if といったキーワードは予約語なので使用不可です。

C#の予約語については C#のキーワード を参照してください。

変数を宣言してみよう

実際の変数の宣言例を以下に示します。この例では、変数 x を int型で宣言、変数 moji  をstring型で宣言しています。int型は整数、string型は文字列を表します。よってxには整数を入れることができ、mojiには文字列を入れることができます。文字列というのは1つ以上の文字が連なったものをいいます。単に「文字」と言った場合は1文字を表します。

変数の後ろにあるセミコロン記号(;)は「文末はここだよ」という印です。

C#での変数の宣言例
static void Main(string[] args) { 
    int x;
    string moji;
}

さて、上記のようにして宣言をした変数にはまだ値が格納されていません。

この時点では、変数には不定の値が入っていることになり、そのまま使用するとバグとなってしまいます。

よって、一般的には以下のようにして、変数の宣言と初期化を同時に行います。変数xは0を入れて初期化をし、mojiには「ABC」を入れて初期化をしています。

なお、数値を変数に入れる場合は=記号の右側にそのまま書くことができますが文字列を入れる場合はダブルクォーテーション(”)で括る(くくる)必要があります。

C#における変数の宣言と初期化
static void Main(string[] args) { 
    int x = 0; 
    string moji = "ABC"; 
}

参考までにC#以外での変数の宣言例を以下に示します。

VB.NETの場合
Dim x As Integer = 0
Dim moji As String = "ABC"
Javaの場合
int x = 0;
String moji = "ABC";
Swiftの場合
var x : Int = 0
var moji : String = "ABC"

変数の中身を表示してみよう

せっかく変数を宣言し、初期化をしたのですから、コンソールに変数の中身を表示してみましょう。変数の中身を表示するには Console.WriteLineという命令を使用します。

Console.WriteLineの()の中に変数や文字列を書くと、コンソールに表示します。なおプログラミングの世界では、表示することを「出力する」とも言います。

コードを以下のように編集して、ツールバーの実行ボタンをクリックしてください。なお、最後の行にあるConsole.ReadLine()という命令はユーザーが何か入力するのを待つための命令です。Windows版の場合は、この命令を書かないとコンソールは一瞬だけ表示されて消えてしまいます。

static void Main(string[] args)
{
    int x = 0;
    string moji = "ABC";

    Console.WriteLine(x);
    Console.WriteLine(moji);

    Console.ReadLine();
}

実行例を以下に示します。

データ型

変数にはデータ型があることを説明しました。以下に代表的なデータ型を示します。この表に示した以外にも様々なデータ型があります。この連載で必要に応じて紹介していきます。

 
データ型 説明
sbyte -128 ~ 127の範囲の整数を扱う
short -32,768 ~ 32,767の範囲の整数を扱う
int -2,147,483,648 ~ 2,147,483,647の範囲の整数を扱う
long -9,223,372,036,854,775,808 〜9,223,372,036,854,775,807の範囲の整数を扱う
float ±1.5e−45 から ±3.4e38の範囲の小数を扱う
double ±5.0e−324 から ±1.7e308の範囲の少数を扱う
string 1つ以上の文字が連なったものを扱う

変数への値の代入

変数の宣言と初期化の方法がわかりました。しかし、このままでは常に初期値を使用することになってしまいます。

変数は、あとから値を書き換える(入れ直す)ことができます。変数へ値を入れることを代入といいます。

代入をするには、変数が宣言されていることが絶対条件です。変数に値を代入するには=記号を使用して、以下の書式で行います。=の左辺には変数を、右辺にはその変数に代入したい値を書きます。VB.NETやJava、Swiftも同様です。異なるのは末尾のセミコロン記号だけです。

C#における代入
変数 = 代入したい値;

 

変数に値を代入する例を以下に示します。

変数への値の代入例
static void Main(string[] args)
{
    int x = 0;
    string moji = "ABC";

    x = 3;
    moji = "あいうえお";

    Console.WriteLine(x);
    Console.WriteLine(moji);

    Console.ReadLine();
}

この例ではxに3を、mojiに「あいうえお」を代入していますので、実行すると以下のように表示されます。

次回予定

長くなったので、今回はここまでとします。

次回は型推論という方法を使用しての変数の宣言方法と、定数について説明します。

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