はじめに
TypeScript の number 型は6つのメソッドを持っています。
今回紹介する6つのメソッドは、JavaScript にもあります。
今回は、number型で使用可能な6つのメソッドの使用例について説明をします。
目次方法
toExponential
toExponential は数値を指数表記の文字列に変換して返します。
書式は以下の通りです。
numObj.toExponential(小数点の後の桁数)
使用例を以下に示します。この例では、1234 という数値を指数表記に変換します。
let num : number = 1234; console.log(num.toExponential()); // 1.234e+3 console.log(num.toExponential(0)); // 1e+3 console.log(num.toExponential(1)); // 1.2e+3 console.log(num.toExponential(2)); // 1.23e+3 console.log(num.toExponential(3)); // 1.234e+3
toFixed
toFixed は固定小数点表記の文字列に変換して返します。
書式は以下の通りです。
numObj.toExponential(小数点の後の桁数)
使用例を以下に示します。この例では、1.23456 という数値を固定小数点表記に変換します。指定桁数以降は四捨五入されるため、num.toFixed(3) は 1.24 ではなく 1.235 になります。
let num : number = 1.23456; console.log(num.toFixed()); // 1 console.log(num.toFixed(0)); // 1 console.log(num.toFixed(1)); // 1.2 console.log(num.toFixed(2)); // 1.23 console.log(num.toFixed(3)); // 1.235
toLocaleString
toLocaleString は、その数値を表す言語依存の文字列に変換して返します。
書式は以下の通りです。ロケールIDとは言語を表すコードであり、「ja-JP」と指定した場合は日本語を表します。
numObj.toLocaleString(ロケールID)
使用例を以下に示します。この例では 123.456 という数値を日本語、アラビア語、中国語のそれぞれの表記に変換します。
let num = 123.456; num.toLocaleString('ja-JP'); // 123.456 num.toLocaleString('ar-EG'); // ١٢٣٫٤٥٦ num.toLocaleString('zh-Hans-CN-u-nu-hanidec'); // 一二三.四五六
toPrecision
toPrecision は、その数値を引数で指定された精度の表す指数または固定小数点の文字列に変換して返します。引数に指定できるのは1〜100までです。それ以外の値を引数に指定した場合は RangeError がスローされます。
書式は以下の通りです。
numObj.toPrecision(精度を表す数値)
使用例を以下に示します。この例では 123.456 という数値を指定した引数の精度で表した文字列を表示します。
let num : number = 123.456; console.log(num.toPrecision()); // 123.456 console.log(num.toPrecision(1)); // 1e+2 console.log(num.toPrecision(2)); // 1.2e+2 console.log(num.toPrecision(3)); // 123 console.log(num.toPrecision(4)); // 123.5 console.log(num.toPrecision(5)); // 123.46 console.log(num.toPrecision(6)); // 123.456
toString
toString は、引数で指定された基数を表す数値に変換して文字列で返します。
書式は以下の通りです。
numObj.toString(基数)
使用例を以下に示します。この例では 255という数値を10進数、2進数、8進数、16進数に変換した孤児列を表示します。
let num : number = 255; console.log(num.toString(10)); // 255 console.log(num.toString(2)); // 11111111 console.log(num.toString(8)); // 377 console.log(num.toString(16)); // ff
valueOf
valueOf は、数値型としてのプリミティブ値を返します。
書式は以下の通りです。
numObj.valueOf()
以下は、7という値のプリミティブ値を表示します。
let num : number = 7; console.log(num.valueOf()); // 7
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